東京地方裁判所における個人再生の流れと期間を解説

裁判所

「東京地方裁判所における個人再生の流れとは?」
「東京地裁で個人再生するのにかかる期間は?」

個人再生の手続きは、多くの人が行う小規模個人再生という手続きと、給与所得者等再生の2種類があるのですが、手続きの流れ自体は両方とも基本的に同じです。

ただし、東京地裁で個人再生する場合には、以下2点が他地域の裁判所と異なります。

  • 弁護士・司法書士どちらの場合でも個人再生委員が選任される
  • 6ヶ月間の履行可能性テスト実施

なお、東京地裁で個人再生する場合には、申し立てから再生計画の認可確定まで、平均6ヶ月程度かかるのが普通です。

また、事前の弁護士、司法書士への相談から個人再生の申し立ての期間が1~2カ月程度かかるので、トータルでは平均7~8カ月程度と認識しておく必要があるでしょう。

今回は、東京地裁で個人再生をする人に向け、手続きの流れについて説明したいと思います。

個人再生の無料相談はこちら

0120-236-040
0120-236-040

東京地方裁判所における個人再生の手続きの流れ

東京地裁で個人再生した場合の、手続きの流れについて説明します。

1:弁護士・司法書士に個人再生の相談を実施

個人再生の手続きは自分で行うことも可能ですが、通常は弁護士や司法書士といった専門家に依頼するのが一般的です。

個人再生の手続きは、裁判所を介する複雑な手続きですので、まずは弁護士・司法書士事務所に相談するのが賢明でしょう。

相談時には、借金をしたカード会社(クレジットカード会社・消費者金融・銀行)、取引期間、現在の借金残高、資産状況、借金の原因、経済状況などについてのヒアリングを行い、個人再生の手続きをすべきかどうか判断していきます。

なお、多くの事務所が無料相談を実施していますので、この段階ではお金は発生しないことが普通です。

そして、相談の結果、個人再生の手続きを正式に依頼することになった場合には、弁護士、司法書士と委任契約を締結します。

2:カード会社への受任通知送付と取引履歴開示請求

専門家との受任契約が締結されると、カード会社に対してすぐに受任通知が送付されます。

この受任通知を受け取った時点から、カード会社は借金の取り立て行為が行えなくなるので、あなたに対する督促もストップすることになるのです。

また、これと並行して、あなたとカード会社との取引履歴の開示請求も行われます。

3:借金額の調査と過払い金返還請求

カード会社から取引履歴が開示されたら、引き直し計算を行うことで、正確な借金額を割り出し、必要に応じて過払い金請求が実施されます。

引き直し計算とは利息制限法と呼ばれる、カード会社がお金を貸す際のルール内に規定されている金利のことで、法定内利息で借金を再計算し借金が本当はいくらなのか確かめる計算です。

4:あなたの経済状況や財産の調査

個人再生は、減額された借金を原則3年間(最大5年間)で返済していく必要があるため、継続的な安定収入があることが申請条件とされています。

そのため、個人再生の申し立てをする際には、あなたの収入や支出、家計の状況を申告するため、給与明細書や源泉徴収票、確定申告書、家計簿など、あなたの経済状況が分かる資料を裁判所に提出することが必須です。

また、同居する家族に収入がある場合には、そちらの給与明細なども必要になります。

いっぽう、個人再生には、「清算価値保証の原則」と呼ばれるルールがあるため、借金を減額してもらえる代わりに、あなたの財産以上の金額は、最低限支払わなくてはなりません。

つまり、あなたがたくさんの財産を持っている場合、より多くの借金を返済する必要があるため、個人再生する際には、あなたの財産や資産額を裁判所に申告する義務があるのです。

したがって、預金通帳や保険証券、不動産登記簿謄本、車検証といった書類も準備する必要があります。

5:個人再生申立書を作成する

個人再生には、「小規模個人再生」と「給与所得者等再生」という2つの手続きがあるため、どちらの手続きを行うか選択する必要があります。

また、個人再生には、「住宅ローン特則」と呼ばれる、借金を減額してもらいつつ、住宅ローンが残った自宅を手元に残せる制度もあるため、こちらを利用するかどうか決めることも必要です。

あなたの経済状況や財産などから総合的に判断し決めていきます。個人再生の手続き方法が決まったら、個人再生申立書の作成も必要です。前述した必要書類を揃えれば、弁護士や司法書士が作成してくれます。

6:個人再生の申立て

個人再生申立書が完成したら、東京地裁に提出します。

7:裁判所による個人再生委員の選任

個人再生申立書が受理されると、裁判所によって個人再生委員が選任されます。

個人再生委員とは、裁判所が選任する個人再生の手続きをサポートするスタッフのことで、裁判所が管轄する地域の弁護士が選ばれるのが一般的です。

他の地域の裁判所では、弁護士に個人再生の手続きを依頼した場合、個人再生員は選任されないのが一般的です。

しかし、立川支部も含む東京地裁においては、弁護士、司法書士ともに、個人再生委員が選出されるため注意する必要があります。

その後、個人再生委員と連絡を取り、あなたと手続きを依頼した専門家を含めた3社面談の日程調整を行います。

東京地裁では、個人再生委員の選任が決まってから1週間以内に3者面談を実施することが原則です。また、それまでに、個人再生委員に個人再生申立書の副本を送付します。

8:個人再生委員との面談

個人再生委員との面談時には、申立書の内容や添付書類の確認などが行われ、間違いや不足した点などがあった場合には、修正して再提出することが必要です。

また、個人再生手続開始決定の可否を判断するため、個人再生委委員からさまざまな質問を受けることになります。

9:履行可能性テストの実施

東京地裁では、再生計画の認可決定後、あなたが借金を返済していけるかどうかを判断するために、原則6ヶ月間、個人再生委員が指定した口座に1ヶ月分の返済予定額と同じ金額を振り込む、「履行可能性テスト」の実施が義務付けられています。

なお、初回振り込みタイミングが個人再生の申し立て後1週間以内に設定されるため、場合によっては、個人再生委員との面談より前に実施するケースもあり得るでしょう。

また、2回目以降の振り込みに関しては、個人再生委員の指示のもと、1ヶ月ごとに振り込む流れとなります。

10:個人再生手続開始決定

個人再生委員との面談後、申し立てして3週間以内に、個人再生手続開始決定に関する意見書が裁判所に提出されます。

そして、裁判所での審査後、問題がなければ個人再生手続開始決定となります。

11:カード会社による債権届出

個人再生の手続きがはじまると、裁判所から各カード会社に対して、個人再生開始決定書と、債権届出の通知が送られます。

カード会社は借金額を確定し、裁判所に債権の届け出をしなくてはなりません。

カード会社に対して債権の届出(借金額がいくらか申告すること)を依頼すると、通常1~2か月以内に届け出が出され、それをもとに借金額や取引内容を調査します。

12:債権認否一覧表および報告書を提出

カード会社が提出した債権届出書が、裁判所から専門家の所に送付されてきます。

その後、裁判所から指定された期限内に、債権認否一覧表と民事再生法125条1項に定められた報告書の提出が必要です。

  • 債権認否一覧表:カード会社から送付されてきた債権届出に記載されている金額を認めるか認めないか記載する書類
  • 民事再生法125条1項規定の報告書:あなたの経済状況が、個人再生手続申立の時点から変わっていないか記載する書類

なお、再生債権(個人再生することによって減額や分割払いにしてもらえる借金)の金額に異議がある場合、「一般異議申述期間」と呼ばれる期間内であれば、書面にて異議の申し立てが可能です。

13:再生計画案の提出

再生債権の金額が確定したら、再生計画案を作成して裁判所に提出します。

再生計画案とは、返済すべき借金総額や支払い方法、住宅ローン特則の適応可否などを記載する書類です。

なお、東京地裁で個人再生する場合には、再生計画案だけでなく、再生計画に基づいた返済計画表の提出も求められます。

なお、この2つを期限内に、裁判所へ提出する必要があるのですが、提出できなかった場合には、個人再生手続が廃止されてしまいますので注意が必要です。

14:再生計画案の決議およびカード会社からの意見徴収

再生計画案が提出されると、裁判所は、書面決議や意見聴取の実施可否などについて検討を行います。

その後は、カード会社が、再生計画案の同意、不同意を意見書で回答する運びです。

ただし、小規模個人再生で手続きが行われる際には、カード会社の過半数以上が不同意だった場合、再生手続が廃止となります。

15:再生計画認可決定と確定

裁判所は、意見書の内容を踏まえ、再生計画の認可、不認可の決定を下します。

その2週間後、再生計画の認可、不認可決定の結果が官報(政府が発行する新聞のようなもの)に掲載され、さらにその2週間後に、その認可、不認可の決定が確定されることになるのです。

16:返済開始

再生計画認可決定の確定後、再生計画の内容に基き、あなた自身が減額された借金の返済をはじめることになります。

毎月払いの場合、再生計画認可決定が確定した月の翌月から返済をはじめ、3ヶ月に1回払う場合には、3か月後から指定された銀行口座に返済をはじていきます。

個人再生の無料相談はこちら

0120-236-040
0120-236-040

東京地方裁判所で個人再生する場合の注意点

東京地裁で個人再生をする場合、以下2つの点が、他の地域の裁判所と異なりますので、あらかじめ認識しておく必要があります。

弁護士・司法書士どちらの場合でも個人再生委員が選任される

立川支部も含む東京地裁においては、弁護士、司法書士ともに、個人再生委員が選出されることが特徴となっています。

通常、他の地域の裁判所であれば、弁護士に手続きを依頼した場合には、個人再生委員は選出されないのが一般的です。

しかし、東京地裁では異なるため、個人再生委員の費用が発生する点を覚えておきましょう。

ちなみに、個人再生委員の費用は、

  • 弁護士:15万円
  • 司法書士:25万円

となっており、双方で10万円の差があります。

6ヶ月間の履行可能性テスト実施

東京地裁では、再生計画の認可決定後、原則6ヶ月の履行可能性テストの実施が義務付けられています。

そのため、個人再生後、あなたが借金を本当に返済していけるか判断するために、個人再生委員が指定した口座に1ヶ月分の返済予定額と同じ金額を、6ヶ月間振り込む必要があるのです。

東京地方裁判所で個人再生するのに必要な期間

個人再生すると、申し立てから再生計画の認可確定まで、4ヶ月~半年程度の期間がかかるのが一般的です。

ただし、東京地裁の場合は、必ず個人再生委員が選任されるため、他の地域の裁判所よりも若干時間がかかる傾向にあります。

そのため、東京地裁で個人再生する場合には、申し立てから再生計画の認可確定まで、平均6ヶ月程度はかかるのが普通です。

また、弁護士、司法書士への相談から個人再生の申立てまでにかかる期間は、1~2カ月程度となっています。

したがって、東京地裁で個人再生の手続きにかかるトータル期間は、平均8~9カ月程度と思っておけばよいでしょう。

東京地方裁判所の管轄

個人再生を申立てる裁判所は、申立人(あなた)の住所によって決まる。

東京都在住の方の場合には、東京地方裁判所が申立裁判所になりますが、各エリアごとに管轄が異なってきます。

東京地方裁判所は、本庁(千代田区)と立川支部の2つに分類されています。

東京地方裁判所本庁

◆千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、台東区、墨田区、江東区、品川区、目黒区、大田区、世田谷区、渋谷区、中野区、杉並区、豊島区、北区、荒川区、板橋区、練馬区、足立区 葛飾区、江戸川区、三宅村、御蔵島村、小笠原村、八丈町、青ヶ島村、大島町、利島村、新島村、神津島村に在住の場合

(住所:東京都千代田区霞が関一丁目1番4号)
※丸ノ内線・日比谷線・千代田線霞ケ関駅A1出口から徒歩約1分。
※有楽町線桜田門駅5番出口から徒歩約3分。

東京地方裁判所立川支部

◆八王子市、日野市、あきる野市、日の出町、檜原村、立川市、府中市、昭島市、調布市、国分寺市、国立市、狛江市、東大和市、武蔵村山市、武蔵野市、三鷹市、小金井市、小平市、東村山市、西東京市、清瀬市、東久留米市、青梅市、福生市、羽村市、瑞穂町、奥多摩町、町田市、多摩市、稲城市に在住の場合

(住所:東京都立川市緑町10-4)
※多摩都市モノレール高松駅から徒歩約5分。
※JR中央線・青梅線・南武線立川駅北口から徒歩約25分。

個人再生の無料相談はこちら

0120-236-040
0120-236-040

まとめ

  • 東京地裁での個人再生の流れは以下の通り
    1:弁護士・司法書士に個人再生の相談を実施
    2:カード会社への受任通知送付と取引履歴開示請求
    3:借金額の調査と過払い金返還請求
    4:あなたの経済状況や財産の調査
    5:個人再生申立書を作成する
    6:個人再生の申立て
    7:裁判所による個人再生委員の選任
    8:個人再生委員との面談
    9:履行可能性テストの実施
    10:個人再生手続開始決定
    11:カード会社による債権届出
    12:債権認否一覧表および報告書を提出
    13:再生計画案の提出
    14:再生計画案の決議およびカード会社からの意見徴収
    15:再生計画認可決定と確定
    16:返済開始
  • 個人再生における東京地裁と他の地域の違いは、以下2点
    └弁護士・司法書士どちらの場合でも個人再生委員が選任される
    └6ヶ月間の履行可能性テスト実施
  • 東京地裁で個人再生する場合には、申し立てから再生計画の認可確定まで、平均6ヶ月はかかるのが普通

個人再生相談室のTOPへ

個人再生相談室では
無料相談実施中!!

個人再生の無料相談・ご依頼は以下よりお電話・メールにて承っております。メール場合は24時間受け付けておりますので、お気軽にご利用ください。

電話受付は下の番号をクリック

0120-236-040

受付時間 平日 :9~21時
土日祝:9~18時
※夜間・土日祝相談可
定休日 12月31日~1月3日
※また、大型連休中の休業や臨時休業もございますので、詳細は心グループニュースをご覧ください。
運営 弁護士法人心
東京(東京駅・池袋駅)、千葉(柏駅)、愛知(名古屋駅2ヶ所・荒子川公園駅・豊田市駅)、三重(津駅・松坂駅)、岐阜(岐阜駅)の10か所で相談可
運営事務所の詳細はこちら