個人事業主や自営業者(フリーランス)が個人再生する注意点

個人事業主

「個人事業主や自営業者でも個人再生できるのか?」
「個人事業主や自営業者が個人再生するメリットとは?」

裁判所に申し立てすることで、借金を1/5~1/10程度まで減額してもらえ、残った借金を原則3年間で返済できれば、完済扱いにしてもらえる個人再生。

実は、サラリーマンだけでなく個人事業主や自営業者(フリーランス)でも、個人再生することができます。

個人再生は自己破産と異なり、会社の財産や資産を必ずしも処分する必要がないため、事業をそのまま継続させられる可能性が高い点もメリットといえるでしょう。

しかし、個人事業主や自営業者(フリーランス)の場合には、個人と比べ、借金額や財産、資産の額も甚大になるケースも多いため、注意すべき点がたくさんあるのです。

そこで今回は、個人事業主や自営業者(フリーランス)が個人再生するための条件やメリット、気をつけるべき点などについて紹介したいと思います。

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個人事業主や自営業者でも個人再生できる

個人事業主や自営業者(フリーランス)が、個人再生するための条件などについて紹介します。

小規模個人再生のみ申し立て可能

個人再生には、小規模個人再生と給与所得者等再生という2つの手続きがあります。

ただし、個人事業主や自営業者(フリーランス)が個人再生する場合には、小規模個人再生しか利用できません。

いっぽう、給与所得者等再生は、主にサラリーマンなど定期的な給与収入がある人を対象とした手続きであるため、個人事業主や自営業者は対象外となっています。

したがって、個人事業主や自営業者が個人再生する場合には、小規模個人再生で手続きを行うことになるのです。

個人事業主や自営業者が個人再生するための条件

個人事業主や自営業者が小規模個人再生するためには、以下の条件が必要です。

  • 借金総額5,000万円以下(住宅ローンは除く)であること
  • 将来において継続的に安定収入が得られる見込みがあること
  • 原則3年間(最大5年間)で、最低弁済額か、清算価値のどちらか多い方を支払える返済能力があること

さらに、個人再生の手続きでは、「再生計画案」と呼ばれる、個人再生後に減額された借金をカード会社(クレジットカード会社・消費者金融・銀行)へどのように返済していくのか具体的に記した計画書を作成し、裁判所に提出する必要があります。また、その際、

  • 再生計画の書面審議の際、過半数のカード会社から消極的同意を得る
  • 消極的同意が得られないカード会社の借金総額が過半数を超えていない

ことが、再生計画が認可されるための条件です。なお、「消極的同意」とは、「賛成ではないが反対するまでもない」という程度の同意となります。

したがって、これらの条件が全て満たせれば、個人事業主や自営業者(フリーランス)でも個人再生できるのです。

個人事業主や自営業者が個人再生した場合のメリット

個人事業主や自営業者(フリーランス)が個人再生した場合、具体的にどのようなメリットがあるのか紹介します。

借金が大幅に減少する

個人再生のメリットは、なんといっても借金が大幅に減額される点といえるでしょう。

小規模個人再生を行うと借金が1/5~1/10程度まで減額され、残った借金を原則3年間で返済できれば、裁判所に完済扱いにしてもらえます。

したがって、金融機関などからの借金や、取引先、仕入先などからの買替金(いわゆるツケのこと)を大幅に減額してもらえ、さらに3年~5年間の分割払いにしてもらえるのです。

事業の継続が可能

個人再生では、自己破産のようにあなたが保有する財産や資産を必ずしも処分する必要はありません。

したがって、会社の財産や資産を保持しつつ、借金を減額してもらい、事業を継続することも可能です。

ただし、個人再生では、借金を減額してもらえる代わりに、あなたが保有する財産や資産と同等以上の金額を返済する義務があります。

これが、「清算価値保証の原則」と呼ばれるものです。

なお、清算価値とは、あなたが自己破産した際、保有する財産を処分し換価(お金に換えること)し、カード会社に分配する金額(価値)となります。

また、小規模個人再生では、

  • 最低弁済額
  • 清算価値

のうち、いずれか多い方を支払うことが必要です。

「最低弁済額」とは、個人再生後に返済すべき借金のことで、借金額に応じて次のように定められています。

最低弁済基準額

そのため、借金が4,500万円あった場合には、最低弁済額は1/10の450万円です。

しかし、会社の財産や資産の合計が500万円あった場合には、清算価値の方が多くなるため、最低弁済額が引き上げられ500万円になってしまいます。

また、裏を返せば、最低弁済額と同額の財産や資産までなら、そのまま保持できるともいえるでしょう。

住宅ローンが残った自宅を手元に残せる

個人再生には、住宅ローンが残った借金を手元に残しつつ、借金を減額してもらえる「住宅ローン特則」という制度があります。

そのため、個人再生しても、住宅ローンを返済する必要はありますが、自宅を失う必要はありません。

ただし、住宅ローン特則が適応されるためには、あなたが所有する居住目的の住宅であることが条件とされていますので、自宅を事務所にしている場合には、居住スペース分のみが対象です。

自己破産のような資格制限がない

自己破産すると、手続き期間中、資格の利用が制限されます。

そのため、弁護士、司法書士、行政書士、公認会計士、税理士といった士業、警備員や質屋、古物商、生命保険外交員や損害保険代理店、宅地建物取引主任者といった資格を利用する仕事が一時的にできなくなるのです。

しかし、個人再生には資格の制限はありませんので、資格を使う仕事であっても続けることができるのです。

借金の原因は不問

個人再生の対象となる借金は、原則としてどんな借金でもOKです。

そのため、接待と称しキャバクラなどで豪遊したことが原因の借金でも問題ありません。

ただし、税金や保険料、罰金などは、個人再生の減額対象にはならないため、個人再生する前に清算しておく必要があります。

ちなみに、自己破産には「免責不許可事由」と呼ばれる、減額非対象となる借金の原因が定められているため、こちらに該当した借金は免責(チャラ)にしてもらえません。

場合によってはリース品の維持も可能

個人再生には、「債権者平等の法則」と呼ばれるルールがあるため、基本的にすべての借金が整理対象となります。

また、一部のカード会社に対して優先的に返済する偏頗弁済(へんぱべんさい)などの行為も禁止です。

そのため、仕事で使うリースの機械なども整理対象に該当するため、個人再生するとリース元の会社に差し押さえられてしまいます。

いっぽう、前述した通り、個人再生では減額された借金を3年間で返済していく必要があるため、申し立てするためには継続した安定収入が必要とされています。

しかし、先ほど事例のように、仕事で使う機械が差し押さえられてしまうと、事業継続が不可能になり借金を返済できなくなる可能性もあるわけです。

そのため、リース会社と締結した「別除権協定」が裁判所に認められた場合に限り、該当する資産や財産を個人再生の整理対象から除外することができます。

別除権協定は、リース会社にお願いすることで締結できることがあります。

そのうえで、リースの機械が裁判所に仕事で必要だと認めてもらえれば、個人再生の整理対象から外すことができるのです。

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個人事業主や自営業者が個人再生する際の注意点

個人事業主や自営業者(フリーランス)が個人再生する場合には、いくつか注意すべき点があります。

借金総額が5,000万円以下であること

前述した通り、個人再生で減額できる借金の上限は5,000万円とされているため、借金額が多過ぎる場合には手続きできず、自己破産するしかなくなります。

自営業者や個人事業者は、個人の場合と比べ借金額が多額になるケースが多いです。

なぜなら、銀行やカード会社からの借入だけでなく、従業員の未払い給与や滞納家賃、リース料金、仕入先や取引先への買替金、さらに、利息や遅延損害金など、すべてを合算したものになるからです。

継続的な安定収入の見込みがあるか確認

個人再生の申し立てを認可してもらうために、継続した安定収入を得られる見込みがあることが必須です。

そのため、個人再生する場合には、継続的な安定収入が得られる見込みがあるか確認しておく必要があるでしょう。

ただし、サラリーマンと違い、個人事業主や自営業者(フリーランス)には、毎月定期的な収入がない場合もあります。

しかし、個人再生の再生計画においては、最低3ヶ月に1度返済すればよいと定められていますので、毎月定期的に収入が必要というわけではありません。

したがって、個人事業主や自営業者が個人再生する場合には、3ヶ月に1回以上のペースで定期収入が得られる目途が、3年間継続できるか否かを判断する必要があるのです。

仕入れ先や取引先から再生計画の消極的同意を得る必要がある

前述したように、小規模個人再生において再生計画を認可してもらうためには、

  • 再生計画の書面審議の際、過半数のカード会社から消極的同意を得る
  • 消極的同意が得られないカード会社の借金総額が過半数を超えていない

ことが条件になるのですが、カード会社だけでなく、仕入先や取引先からも消極的同意を得る必要があります。

このとき、債務整理(借金問題を法的に解決するための手続き)の対応に慣れたカード会社はそれほど問題ないのですが、仕入先や取引先は個人再生の事実に困惑し、反対してくるケースも多いのです。

そのため、個人事業主や自営業者(フリーランス)が個人再生する場合には、仕入先や取引先から消極的同意を得られることが、成功のポイントといえるでしょう。

財産や資産が多すぎて借金が減額されない可能性がある

個人事業主や自営業者(フリーランス)の場合、会社の財産や資産がたくさんあると、清算価値が多くなってしまうため、最低弁済額が引き上げられ、個人再生しても借金がそれほど減額されない可能性もあります。

たとえば、

  • 借金額:4,500万円
  • 清算価値:3,000万円

だった場合、最低弁済額は450万円になりますが、清算価値保証の原則により3,000万円に引き上げられます。

そのため、財産や資産を処分せざるを得ない状況になってくるため、注意が必要です。

事業継続の可否判断

ここまで説明してきた通り、個人再生しても事業を辞める必要はありません。

しかし、たとえ事業が継続できたとしても、社会的な信用を失うことによって、さまざまな影響を受ける可能性があります。

たとえば、

  • 金融機関、カード会社⇒新たな借入ができなくなる
  • 仕入先、取引先⇒取引終了、リース品などの引き上げ
  • 従業員⇒退職

といった事態も想定されるのです。

したがって、個人事業主や自営業者が個人再生を検討する場合には、事業継続の可否について冷静に判断する必要があります。

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まとめ

  • 個人事業主や自営業者が個人再生する場合には、小規模個人再生で手続きを行う
  • 個人事業主や自営業者が個人再生するメリットは次の通り
    └借金が大幅に減少する
    └事業の継続が可能
    └住宅ローンが残った自宅を手元に残せる
    └自己破産のような資格制限がない
    └借金の原因は不問
    └場合によってはリース品の維持も可能
  • 個人事業主や自営業者が個人再生する場合に注意すべき点は次の通り
    └借金総額が5,000万円以下であることを確認する
    └継続的な安定収入の見込みがあるか確認する
    └仕入れ先や取引先から再生計画の消極的同意を得る必要がある
    └財産や資産が多すぎて借金が減額されない可能性がある
    └事業継続の可否判断を冷静に行う

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